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模様の輪郭を表し、模様に隣の色の侵入を防ぐ
着物は生地に色をにじませて様々な模様を描いていくため、そのまま模様を描いていくだけでは、隣の色同士が混ざってしまいます。
そのため、鮮明な模様にするには、「防染」と呼ばれる、一つ一つの模様の区別をはっきりさせるため、色の侵入を防ぐ必要があります。
その防染の役割を可能にするのが「糸目糊置」なのです。
また、糸目糊置をすることにより、この後に行われる「蒸し水元」をする工程(糊を落とす目的)の時に、細い線を白く残すことが出来、優美で繊細な表現を可能とします。
糸目糊置の作業工程
これは、糸目糊置をする時の糊です。
この糊を糊筒と呼ばれる、ケーキの飾り付けをする時に使う絞り器のような筒で糸目を生地の上に置いていきます。
まず始めに、このようにして枠組みをくくっていきます。
ご覧のように、下絵の紙を白生地の下に敷き、その模様を写していきます。
そして、生地が弛まないように、生地の端を画鋲で留めています。
糸目糊置は一つ一つの線の細い、太いがその柄の良さを表現されるため、非常に熟練した技術が必要とされます。
糊を置いていく際には、下絵が見えやすいように、下から電気をあてます。
このように、模様の部分を全て糸目でなぞります。そのため、模様が多ければ多いほど作業時間も長くなっていきます。