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目次
引染の色の侵入を防ぐ
伏糊置とは、糸目糊置の工程後、模様を糊で伏せていくことをいいます。
この伏糊置の工程で、引染(生地を染める工程) をした時に、模様の部分が染まらないようにします。
伏糊置の作業工程
糊はもち米の粉に塩を混ぜて炊きあげたものです。
そして、その糊をこのような筒の中に入れます。
まず、先の細い筒を使い、模様の周りをくくっていきます。
周りくくり終われば、次は先の広い筒の出番です。
先程は、周りをくくるため、先の細い筒を使いました。
しかし、模様の真ん中を塗る場合は、一度に広い範囲を塗るように事のできる、先の広い筒で塗っていきます。
最後に、最初に周りをくくった部分と次にべた塗りをし部分に出来た隙間を約2センチの先をもった筒で糊を塗っていきます。
模様を完全に塗れていないと、引染をする際に、地色が模様の部分に入り込んできたり、模様のきわの部分まできれいに地色が付きません。
そして、塗りが薄い場合でも、地色は入ってきます。
なので、糊を塗るだけで簡単そうに見えるのですが、非常に技術と経験が必要とされる工程なのです。
糊を伏せ終わった後、挽粉(木材を製材する時に出るおが屑)をかけます。
挽粉は、糊の表面を保護したり、この後の引染や蒸しの工程で、糊が柔らかく戻った場合に起こる、打合い(生地に触れて付着すること)を防ぐために付けます。
ある程度、挽粉をかければ、それを下に落とします。
挽粉は、一度付ければすぐ糊に付くため、たとえひっくり返したとしても、粉は少しも落ちることはありません。
これで伏糊置の工程は完了です。