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目次
生地の色を染める
染料が伏糊の内側へのにじみや染めのムラを防ぐ『地入れ』が終わった後、生地に色を染める引染の工程にはいります。
引染(地色染めとも呼ばれています)は、生地に染料液を刷毛(はけ)で均一に染めていく工程です。この工程は、手描き友禅の中で、最も広い面積(生地の色)を染めることから、それだけ染の難点(ムラ)が目立ちやすいので、熟練した技術が必要とされます。
引染の作業工程
色合わせ(地色作り)
引染の工程は、最も重要な最初の作業である色合わせ(地色作り)から始まります。
このように、引染しようとする色(色見本)に合うように、何種類かの色を混ぜて調合していきます。
そして、この後染めていく生地のはぎれ(共生地)を使い、色を指ではぎれに塗り確認していく。
もし色が合わない場合は、さらに色を足していきます。
しかし、色合わせはできるだけ、少ない色数で調合しようと心がけています。なぜなら、合わす色が増えるにつれ、明度や彩度が落ち、くすんだ色になるからです。
このような色見本を使い、色合わせで出来た色とおなじになっているか確認します。
色合わせの工程を経て、地色が完成します。
その後、先ほど作った地色を使い、引染(染め)の工程に入ります。
引染は、地入れの時とほぼ同じ方法で、刷毛(はけ)で均一に染めていきます。
染めのムラが出ないようにするには、熟練した技術と長い間培った勘が必要になります。
裏もしっかり染められているか確認をします。
全ての確認が終われば、引染の工程は終了です。